第一回人材育成講座ー開催報告
認知症の方と家族をみんなで支え合おうと、認知症を正しく理解し、支援するための基礎知識を学ぶ人材育成講座を開催した。
会場はJR白石駅近くの白石まちづくりハウスだが、講座の様子を紹介しよう。
まず、第1講目は、「認知症とは何か~医学的見地から学ぼう~」をテーマに、 医療法人社団豊生会本部地域連携部認知症専任の長井巻子さんのお話だ。医療の現場に携わる講師からわかりやすく、認知症とは何か、具体的な症状の特徴、診断や治療方法などを学んだ。何らかの兆候があっても自尊心を傷つけずに受診させることは難しい。かかりつけ医に相談することから医療につなげるのが早道である、また、受診していない人は、地域包括支援センターや区役所に相談にのってもらうなどの実践的なアドバスも。正しい知識を持つことが、認知症とのかかわりの第一歩と認識できた講義であった。
第2講目のテーマは、「私たちにできることは何か~ボランティアの立場から学ぼう~」。5年ほど認知症や家族の方のボランティアに携わったの白石まちづくりハウス運営委員・認知症ボランティアの覚知由美さんのお話。事例を踏まえた認知症の方に対する接し方やボランティアの実践法である。ボランティアでお手伝いした4人の方は、生い立ちや家族環境は様々である。ボランティアは一定の基礎知識は必要だが、対象の認知症の方や家族からの学びが大きいという。肩肘張らず、対象の方のニーズや好み、経験などに沿った対応が何よりも大切である。支え合うということは何でも手を貸すということではない。本人が自分も役に立っていることを実感できるように参加してもらうこと、そして、見守りながら、できないこと、危険なことにそっと手を添えることが支え合うことの基本である。そんなお話が印象的なお話だった。
なお、第2回目の講座は、次のとおり開催される。